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滞納保証とは

2018.06.29

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滞納保証

2020年の東京オリンピックも決まり、都内の不動産市場は、昨年よりもかなり値段が上昇傾向にあります。これらは、景気対策などに影響を受けた富裕層が都内の不動産投資に乗り出した事によるものと思われますが、それとは対照的に、賃貸の家賃相場には全くと言って良い程影響が出ていません。
賃貸を利用する20代〜30代の一人暮らし世代の収入には、未だに目立った影響は出ておらず、依然として低所得者層は苦労している状況です。そんな中、一向に減る気配を見せないのが「家賃滞納トラブル」です。

かつては終身雇用により、一人のサラリーマンの年収が一生を通して安定していたため、家賃滞納を引き起こす事はあまり無かったといわれていますが、最近では転職を繰り返す事が当たり前になり、その都度収入が途絶える事が増え、自ずと家賃滞納を誘発する原因となっています。
そこで注目されているのが、滞納家賃を保証してくれる「家賃滞納保証会社」です。
ここでまず気をつけなければいけないのが「家賃保証」と「滞納保証」の違いです。

滞納保証は賃貸物件の管理を委託した先の管理会社が、集金代行業務のオプションとして行うことが多い契約形態で、万が一、ある入居者が期日までに家賃の支払いを行わなかった場合に管理会社が立て替えて家主に滞納分の家賃を支払うと言うものです。この保証システムは、空室時の家賃を保証するもの(所謂家賃保証・サブリースといわれるもの)ではなく、あくまでも賃貸借契約中の滞納家賃を保証するといった契約形態です。

例えば、家賃滞納が発生した場合、通常ですと本人に電話で督促をしたり、連帯保証人に連絡を取って立替えをお願いします。ですが、実際はすぐに支払われない事も多く、またこれら督促をする事自体、非常に骨の折れる作業であり、人によっては精神的苦痛も伴います。

では、保証会社に加入している人が滞納するとどうでしょう。家主がやる事は一つだけ、家賃滞納保証会社に滞納した旨を伝えるだけ、これだけです。伝えると家賃滞納保証会社に債権が移転し、そこからの督促は家賃滞納保証会社がすべて行なってくれます。家賃はというと、保証会社にもよりますが、だいたい当月末に立替えられて入金されます。もちろん本人が入金してきたかどうかに関わらず、必ず入金されるため、家主は何も心配する事無く、ただ待つだけで良いのです。

家賃自体は保証されますから、督促自体は家主にとって直接影響はありませんが、物件現地に赴いて使用状況を確認したり、場合によっては勤務先に連絡を取る等、積極的に督促業務を行なってくれます。

ただし、入居者が起こす問題は、家賃滞納だけとは限りません。例えば近隣と騒音トラブルが発生した時、連帯保証人が親の場合は、本人に注意して直らなければ連帯保証人から注意してもらい改善する事はよくあります。しかし、保証会社利用の場合は、家賃以外の部分は一切面倒を見てもらえないため、こういった家賃滞納以外のトラブルが発生した場合は、すべて家主と入居者との間で解決していかなければなりません。

一番トラブルになるポイントは、「いつまで家賃を保証してもらえるのか」という問題です。例えば契約内容に「保証期間は、部屋の明け渡しまでとする」 と記載がある場合は、お部屋の中を空にして鍵を返したところで終了という意味です。

通常、賃貸であれば「退去予告期間」というものがあり、多くの場合で1~2ヶ月前に家主に対して告知する必要があり、その予告期間内の家賃については、家主は保証されます。そしてその期間を利用して次の入居者を募集し、効率よく空室期間を圧縮し、賃貸運営をしていきます。しかし家賃滞納保証会社を利用している入居者が家賃を滞納し、全く連絡がとれなくなり、保証会社の人間が部屋の中を確認したら既に夜逃げした後だった、という場合、原則その場で家賃滞納は終了します。つまり、解約予告期間が何ヶ月前であろうが、そこで突然家賃は切れてしまうのです。

これは家主側にとって大きなリスクでもありますので、保証会社を利用する場合は、これらのリスクは予め承知の上、入居を承諾するかどうか決めなければなりません。

日々の入金管理だけでなく、その他の問題を考えると、一定額の管理委託金を支払ったとしても、滞納保証管理会社に一任するほうが家主の負担は激減します。自主管理をされていてお困りの方は一度滞納保証の管理会社へ相談してみるのはいかがでしょうか。

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